「今日も、こんな時間まで・・・か」
喫煙室の窓を開け、外へ軽く身を乗り出しながら、
男はタバコに火をつけ、自嘲的に呟いた。
連日の深夜までの残業。
今日も時計の針は1時を過ぎている。

携帯電話が鳴った。
「もしもし」
「お疲れさま。今日はどんな感じ?」
彼の恋人だ。

「うーん、調子は良くないな」
「そっかぁ」
「まぁねぇ・・・」
「・・・」

ん?
今、見えているのは何だ?



裸?


裸のおばちゃん!?


あ、目が合った。
あ、後ろへ下がった。
いやいや、それじゃあ、全然隠れてないから。
こっちから見たら丸見えだから。

は?何?ペットボトルを捨てに来ただけ!?







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ということで、タバコ部屋で電話しながら外へ向かって
煙草をすっていると、なぜだか裸のおばちゃんがやってきて
ペットボトルを自動販売機の横にあるゴミ箱へ捨てて
去っていったというお話。

自分が主人公じゃなきゃ信じない。